佐々野寄の日記

数学、ソフトウェアまたはそのほか

「お客様は神様」という病  お客様に迷惑かけたら長時間残業しなきゃいけない?

日本人のサラリーマンの多くは過剰な残業時間をかけて仕事をしています。

安倍首相が働き方改革をする前は、ほぼ青天井だった残業時間でした。

多くの人が体を壊したり、心を壊したりしました。

 

まだ、残業時間の規制は緩いと言う人はいますが、

青天井の昔を考えると第一歩を踏み出したし、素晴らしいことです。

 

 

ちょっと私の私見を述べてみます。

 

この議論をするときいつも思い出すことがあります。

 

2000年ころに発生した雪印O157事件です。

社長が「寝てないんだよ!」と叫ぶのが繰り返しTVで流れました。

あのとき、何万人もの人を食中毒にした超本人が寝る権利などない

というようなことですね。

 

また、災害が起きたとき、公務員が不眠不休で働いていても

彼らをほめる人はあまりいません。

普段、市民から集めた税金でぬるい仕事しているんだから

緊急時には寝ないで働け、ということでしょうか。

 

日本では、「顧客第一」みたいなスローガンを掲げる企業が多く

そんなものを掲げていなくても、「お客様は神様」というのは

ほとんどの企業で無視できない不文律です。

 

お客さんに迷惑をかけたやつらは不眠不休で取り組む必要がある

は、言っていて気持ちいいでしょう。

それで、徹夜して働くことに酔っている人もいるでしょうね。

 

 

私は、この「お客様は神様」といって従業員をたくさん働かせる

思想がおかしいと思うのです。

 

雪印のときのような本当の緊急時は、何日間か徹夜するのは

しようがないのかもしれません。

結局、全工場で生産停止に追い込まれた大事件でした。

でも、普通の開発時でも、一週間のスケジュールの遅れを

取り戻すために一か月の残業100とか、

迷惑をかけているのかどうか定かでなくても、

勝手に緊急事態宣言して、36ギリギリにいっちゃうとか

行われています。(私が行っている会社だけではないですよね?)

 

異論はたくさんあると思いますけど、

法律が大事か「お客様は神様」が大事か

みたいな議論は、やっぱりおかしいなぁ、と思います。

 

雪印の社長が「寝てない」発言したときは

取材していた記者も寝てなかったから、現場で頭にきたんですよね。。

両方とも帰って寝てくれ、と思います。

 

最近、厚生労働省のコロナ担当の人の残業時間が300とか

言ってましたよ。100とか80が過労死ラインって言っている役所の

職員ですよね。帰って寝てください。